前回は中学入学バージョンだったので、今回は高校入学バージョンです。
公立中学入学時と高校入学時は非常に大きな違いがあります。それは「入試を経験」していることです。公立中学は自宅住所で通学する中学が割り振られてしまいますが、高校は義務教育ではないので全員が入試を経て通学する学校を選んできているわけです。
よく公立中学は「社会の縮図」やら「魔境」と言われていますが、それは住所が近い同じ年齢というくくりで学年が構成されているからです。
しかし、高校はある程度の制限はあるものの、自らの意思で選んできているわけです。
すると、当然と言えば当然ですが、自分と近い能力値の集団がそこにいるわけです。
ここからが問題なのですが、「進学校」に通う生徒さんは基本的にそれまで勉強で苦しんだ経験がほとんどありません。もちろん努力して、あがいて、這い上がってきている生徒さんもいますが、厳しい順位に慣れていないことが多いです。一回目の定期考査や、週末の課題、日々の授業のペース、些細なことでダメージを受ける可能性が非常に高いです。
いきなり200番、300番という順位を見た瞬間にメンタルブレイクされたという話をよく耳にします。当たり前の話ですが、1番の生徒さんもいれば、最下位の生徒さんもいます。
しかし、進学校に通う生徒さんはそんな順位に慣れていません。ものすごく傷つきます。
我々大人サイドからすれば「何をそんなこと」と感じることでも、これまでの人生において「デキる子」というラベリングがなされてきた子供たちにとっては天地を揺るがす一大事です。
ここで家庭での声掛けを失敗すると、比較的長期間にわたるダメージとなりかねません。
最初の定期考査における順位はあくまでスタートにおけるサンプルに過ぎません。
そのサンプルを分析して、自分が出来ていないポイントは何なのか?それを復習して、次回同じ問題が出たときに自力で解けるようにする。その繰り返しをすればいずれ結果はついてきます。
もし分析ができなかったり、復習するときに自分で問題を解決できなかったりした場合は外注(=塾・家庭教師)でクリアすれば良いでしょう。
ただ、気をつけてください。大学入試で推薦が欲しい人は高校3年間の評定平均なので、たとえ1度でも大きくへこんだ評定がつくと後が厳しくなります。転ばぬ先の杖、という考え方での早めの外注もありですね。中学の時のように、ちょっと頑張れば追いつけるなどといった幻想は抱かない方がいいですし。
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