最近、Twitterなどでよく見かける「小学生の算数」問題が気になって仕方ありません。
代表的な例を挙げると、
①分数の約分をして×になった(学校ではまだ約分を習っていないため?)
②台形の面積を公式を利用して求めたら×になった(公式を習う前だった?)
③かけ算の答えは〇なのに、式は×だった(これは理由が明確です。後ほど。)
④簡単な計算だったので暗算で答えを書いたら×になった(理解に苦しみます。)
などがあります。
①について
これについては「なぜ×になるのか?」と首をかしげる保護者様も多いと思われます。
例えば、テストに「約分はしないでください」といった注意書きがあるならばまだしも、
「次の計算をしなさい。」としか書いていないのですから、約分してあっても〇に
するべきではないでしょうか。
「そんな屁理屈を言うな」とか「ハイハイ、塾で習ったんでしょ。」とか「なんで勝手なことをするんだ」とか言われてしまいそうです。
が、その生徒さんが頑張ってモノにした「約分という知恵(技能)」をまず認めて
あげてほしいですね。そのうえで、「今は3年生だから、コレ(約分)は来年からやってね。」と言ってあげればよいのではないでしょうか。
②について
台形の公式 (上底+下底)×高さ÷2 は有名です。
しかし、いきなりコレを使うのではなく「実は台形は三角形2つに分けることができて、(中略)それでこの公式になるんだよ」というくだりを、先生が授業でやりたかったにもかかわらず、予習した生徒が公式を使い始めたから授業の展開上×とした。
または、生徒が公式の意味を理解しておらず、公式に当てはめる作業としていたから
×とした。
前者は個人的感情で動いているので論外かと。後者は生徒の成長を考えての結果なので、
ありがたいご指導です。
③について
「1台の車に5人乗ることができます。車が4台あれば、何人乗ることができますか。」
式)5×4=20
答)20人
これを4×5=20とすると不正解になります。
考え方としては、5人乗りを⑤として表すと、⑤+⑤+⑤+⑤=⑤×4
となるので、5×4が正しいですね。これを間違うのは国語が苦手な生徒さんに多いです。
④について
これは本当に理不尽だと思います。私個人はそろばん教室などに通ったこともなく、
筆算で計算することも多々あります。しかし、そろばん教室で見取り算を練習している
生徒さんからすると、
「頭の中でできることを、どうして紙に書かなければいけないの?」
「そろばんの先生は褒めてくれたのに、学校の先生はどうして怒るの?」
といった疑問だらけになってしまうのではないでしょうか。
もちろん、「書く」ということによって見直しができるというメリットもありますが、
見直しをすることができる生徒さんほど暗算が得意な生徒さんが多いという皮肉な現実(※in同志会)もあります。
先取り学習したり、ちょっと高度な技を披露するとダメだというのなら、できる子は
どんどん先に進んでいくことができる「飛び級制度」を導入して欲しいですね。
そうすれば「浮きこぼれ」(注:学習面において高過ぎる能力値ゆえに周囲から孤立してしまう、または孤立させられてしまう者)という不可解な現象に苦しむ生徒も減るのではないでしょうか。
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